再生療法
再生療法とは
再生療法とは、一度失われた組織を回復させ、周囲組織や歯を延命させる治療法です。
歯周組織再生療法の場合、失った歯槽骨や歯を支える歯周組織を回復させます。
その場合にも「なぜ骨が失われたのか?」という根本的な原因を追求し、原因の除去、改善をし、治療に望む必要があります。
歯周組織再生療法に使用する薬剤は2種類あり、エムドゲイン(自費診療)、リグロス(保険診療内)があります。また、骨補填材やメンブレンなど、骨が再生するスペースを確保しておくものもあり、こちらは全て自費診療となっております。
CGF、AFGとは
- CGF:Concentrated Growth Factors
血液から作製する完全自己血液由来のフィブリンゲルです。 - AFG:Autologouus Fibrinogen Glue
血液を遠心分離にかけ、抽出した血漿です。
用途
- 抜歯即時インプラント
- ソケットリフト、サイナスリフト
- GBR
- 抜歯
目的
- 創傷治癒の促進
- 疼痛コントロール
- 止血
- 感染防止
- ドライソケット予防
歯周外科治療
- 浅い歯肉溝(3mm以下)
- プロービング時に出血がない
- 垂直的な骨欠損や歯槽骨レベルに顕著な段差がない
- 根分岐部病変がない
- 歯肉歯槽粘膜に問題がない
- 咬合が安定している
- 歯牙の動揺がコントロールされ、安定している
これに当てはまらなければ治療計画をたてる必要があり、場合によっては歯周外科治療が必要となる可能性があります。
歯周外科処置
術式選択基準
- ポケットの深さ
- 角化歯肉幅
- 審美領域
- 歯冠長
- 垂直性骨欠損
- 歯肉退縮(健全な歯面)
- 骨外科の有無
歯周外科処置の目的
- デブライドメントが確実に行えます。
- プラーク・歯石の除去
- プラークコントロールのしやすい環境に整えます。
- 骨の平坦化
- 生物学的幅径の再獲得
- 歯周ポケットの除去・減少
- 付着歯肉の獲得
- 審美性の回復
- 歯周組織の再生
静脈内鎮静
静脈内鎮静法(IVS)
歯科治療に対する恐怖心や不安・緊張感を最小限に抑制し、円滑・快適かつ安全に治療を施行する目的のために、薬剤を使用して管理を行う方法を精神鎮静法といいます。
精神鎮静法は、薬物経路によって方法が異なり、経静脈的に薬物を投与する方法を静脈内鎮静法といいます。
- 吸入鎮静法 :低濃度の笑気を吸入
- 静脈内鎮静法 :経静脈的に薬物投与
- その他の鎮静法 :内服、筋肉注射、直腸内投与
歯科治療のストレス反応
全身麻酔との違い
全身麻酔は大きく ①催眠 ②鎮痛 ③不動 の3つの要素から成り立ち、自律神経の反射も抑制されます。
精神鎮静法は弱い催眠のみ得られ、生体の防御反応・反射は保たれます。
精神鎮静法 | 全身麻酔 | |
---|---|---|
意識 | 有 | 無 |
生体の防御反応 | 正常 | 抑制 |
無痛効果 | 不完全 | 完全 |
術後の回復 | 速い | 鎮静法より遅い |
患者の協力 | 得られる | 得られない |